2015 アドベンチャーキャンプ 高梁川流域(岡山県高梁市)

アドベンチャーキャンプ

活動写真

活動報告

 8月5日~8月8日の期間、全国大会の中身としてアドベンチャーキャンプ(AC)を、岡山県高梁市高梁川流域をフィールドとし、指導者6名参加者8名で実施した。

 全体のテーマを【生き力】とし、メインプロジェクトを高梁川上流での沢登りを中心に活動を展開した。

 第1日、懐かしい顔や初めての顔が続々と受付にやってくる。受付後、手始めに伝統の権現隊隊歌を熱唱、その後、庁舎4階会議室にて個人装備の点検とパッキングを行い、10時20分にジュニアメイト隊と共に本部広前にて御祈念・お届け、その後開会式・班編成を行った。

 昼食後、1枚の指令書が班長に手渡された。「公共交通機関を利用し自力でキャンプ場まで辿り着け」指令書と地図、そして移動に最小限のお金を渡され、隊員一同少しパニック、今まではスタッフが輸送してくれたが、今回は自分達の装備は自分達の力で運ぶ。班長を中心に出発準備を整え、いざ金光駅。電車を乗り継ぎ備中高梁駅そして徒歩でキャンプ場を目指した。

 予定通りキャンプ場に到着。そこに待っていたのが班の資材。教育副長の合図で設営開始、班長中心に、生活するサイトと炊事場を設営。一息ついてから今度は食材配給の合図が鳴り、夕食の炊事が始まる。自分たちのことは自分でするのがAC流なのだ。夜の活動では毛ばりを加工したアクセサリーづくりを行った。慌ただしい一日が終わる。

 第2日、いよいよメインのプロジェクトが始まる。朝礼後、スイムスーツと水中足袋に身を包み、鈴木の滝に出発、到着後、沢登りについての講義・注意事項を隊長から聞き、その後ロープワークの確認とハーネスの付け方を練習し、いざ沢へ。水の中を歩くのは非常に体力を消耗するが、隊員たちは水を得た魚の如く、どんどん前進。所々ロープワークを用いながら約2時間で目的の滝へ到着した。高さ数10メートルの段々になった滝だ。 予定では滝の下でゴールだったが、さすが高校生。体力が有り余っていたのか、それとも好奇心なのか、最終的に滝の中腹まで到着した。そこで記念撮影後、下山。

 午後からは、高梁川上流で渓流釣りを行った(釣果か雑魚が1匹。AC大漁の日は来年に持ち越し)。帰営後、夕食準備。夜の活動はダッチオーブンで次の日の朝食のパン作りを行い就寝。

 第3日、プロジェクト最終日。1日かけて沢を登る場所は大小多くの滝がある磐窟峡という渓谷だ。装備を身に付け、隊歌で気合を入れいざ出発。

 前日の沢に比べ岩は手が掛かる所が少なく起伏もある。コース水量も多く、隊員たちの行く手を阻む。ここで班としての真価が問われる時だ。班長中心にハーネスとザイルロープを駆使し、難関をクリアしていく。危険な場所はコースを山道に替えて登る。最後に、川の水がなくなるゴールに到着。その先で隊員たちが見たものは澄みきった水がたまる神秘的な場。一同感動。下山途中、滝から飛び込んだり泳いだりしながら出発地点に無事到着、帰営後、晩餐会の準備をし、最後の夜は全員で会食。メニューは肉・肉・肉の焼き肉三昧。やっぱり肉は最高だ。

 第4日、起床後撤営と朝食作り。その後、お世話になったキャンプ場に御礼の意味を込めて清掃奉仕。資材、個人携行品をパッキング後、野営場出発。帰りも、もちろん自力で本部を目指す。

 無事午後1時御本部到着。その時の隊員の姿は、1日目から打って変わって逞しくなっていた。最後に資材と貸与品を返納後閉会式、御礼参拝をした後、金光様のお退けお見送り。その後解散式を行い、何度も隊歌を歌い、解散。無事アドベンチャーキャンプが幕を閉じた。

 最後に、この度のキャンプを通して高校生年代は自分達の実力よりも高度な活動をすることでお育て頂く。そして楽しみや喜びは人から与えられるものではなく自分の中から生まれてくるものだと再確認することができた。また指導者が指導するよりも、多くのことを天地自然が教え伝えてくれると感じた。やっぱり夏は野外に限る。

(報告・牛尾弘正)

参加者の声

高橋 大地(大坂・扇町)

アドベンチャーキャンプに参加して

 今回、初めての年代別キャンプ参加でした。キャンプに行くと決めた時はすごく不安でした。荷物の荷造りをしている時、こんなにも荷物がいっぱいいるのかなと思いましたが、実際キャンプをしてみると、いっぱいの荷物がいるのだと感じました。

 キャンプのメインは「沢登り」です。今まで沢登りなんてしたことがなかったので、最初の方はすごく不安でした。けれど、どんどんみんなと登っていく度に、不安から楽しみに変わりました。途中、滝みたいな所をロープを使って登ったりと、大変だったけれど、すごく楽しかったです。

 途中、川で釣りもしました。釣りでは、全然釣れなかったので、ちょっとがっかりしたけど、とても楽しかったです。

 日々の炊事も不安でしたが、料理は全部美味しかったし、何よりみんなと一緒になって作ったので良かったです。楽しい思い出の一つになりました。

 キャンプ場に行くまでの道中もまた不安でした。というのも、今回はキャンプ場へ車ではなく、参加者だけで大きい荷物を持って電車を使って行くので、最初はとてもしんどいなと思いました。また、駅から長い時間歩かないといけなかったし、電車のことも当日突然知らされ、またキャンプ場の場所も、ヒントが駅の名前と地図しか渡されなかったので、駅員さんに聞いたりと、すごく大変でした。スタッフの方との待ち合わせまでですでにへとへとになしました。けれど、この体験で、車がいかに便利なものなのかが、とても身に染みて分かりました。

 最後に、このキャンプを通じて、不安なことやつらいことも、仲間と一緒なら楽しさやすばらしさに変わることを教わりました。また、最近はとても便利になりすぎているので、日頃からあまりそういうものに頼らず、自分でできることは自分でしようと思いました。

 来年もぜひ参加したいと思いました。

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