2017 アドベンチャーキャンプ 蒜山高原(岡山県)

アドベンチャーキャンプ

活動写真

活動報告

 8月2日、涼しい風の吹く朝、野外での活動がしやすい天候のおかげをいただいた。半面、暑さが足りないのか、頭と体のスイッチの切り替えが間に合っておらず、もうこの日がきたのか!と少し違和感のある心境で本番を迎えた。

 境内休憩所で受付開始、受付が済み次第教徒社2階に集合。制服に着替えパッキング、その後、隊歌、第70回大会ソングを歌う。どこか不安気な面持ちに気弱な声。きっと参加者も夏の暑さが足りてないのだなと思い、外に移動し夏の日差しを浴びて歌う。参加者の表情はみるみるうちにやる気に満ちた表情に変わっていき、参加者9名で歌っているとは思えない程の声量で歌声が境内に響き渡っていた。

 定刻になり整列、ジュニアキャンプの参加者と共に本部広前参拝、お届け。その後、開会式、隊編成、班編成を行う。

 予定より少し早めの時間で本部を出発。移動中のバスの中では、少し緊張しているのがこちらに伝わってくる空気が漂っていた。

 野営場に到着、まずはオリエンテーション。ジュニアキャンプとアドベンチャーキャンプの違い、基本日課、キャンプ概要等の説明を受け設営を開始。高校生にもなるとさすがに飲み込みも早く、1班(チキン班)5名、2班(ウリボー班)4名という少なめの班員数だったが、設営、夕食、夜の活動の鶏のさばき、朝食準備と、時間が押すことなく淡々と進んだ。

 夜の活動の鶏のさばきでは、鶏の切り身がパックに入ったものではなく、羽、首、内臓が抜き取られた状態での丸鶏1羽をナイフでさばく技術を習得するというものだ。初めて見る丸鶏に悲鳴をあげたり触ることに抵抗のある者がいたり、逆に興味津々な者もいたり、活動を通し技術を習得するのと、命を頂いて生かされているということを実感出来るものだった。朝食の下ごしらえまで済ませ活動を終了。その後の班長会議では、アドベンとジュニアでの大きな違いである、スッタフではなく班長が中心となり指示を出していくということ、スッタフの細かな指示がない分自由はあるが、上手く時間配分し行動をしていかないと休息する時間もなくなっていくという反省点と改善点をみつけ、初日を終えた。

 8月3日、少し肌寒い朝を迎え、日中は快晴。2日目の活動はサイクリング。日差しは眩しいが風は心地よく、ロケーションの整った絶好のサイクリング日和となった。注意事項の説明と自転車の点検を行い出発。皆楽しそうに走りだした。始まって序盤で班員からスタッフに連絡が入る。転倒事故。班員は顔や腕に怪我を負っていた。応急処置の後、病院へ行き手当をする。他のスタッフが迅速に動いたおかげで、活動はそのまま進んで行き、サイクリングを終えて野営場に帰り着く直前に2人目の転倒事故。手のひらを怪我。2人も怪我人がでてしまったが、命が無事だったことが有難く、大難を小難にしていただいたのだと神様にお礼を申した。

 帰ってきて翌日の活動、今年のメインプロジェクトになる登山、蒜山高原縦走の講義を受けた後、班長会議。最後まで気を抜かず翌日の活動にも十分に気を付けること、教えられたことはしっかり守ることなど、反省点の指導を受け、翌日に備え参加者もスタッフも早めに就寝した。

 8月4日、快晴。蒜山高原縦走。朝食を十分に取り、野営場を出発。バスで移動中に蒜山が見える。下蒜山入口に着き、ストレッチをして入山。午前中の空は晴れ、所々に雲があり下蒜山の頂上には予定時刻着、休憩。前日に怪我をした隊員の傷が悪化することもなく、他の隊員も体調を崩すことなく一安心。次に、中蒜山を目指し登山再開、途中頃合いを見て昼食を取る。下蒜山頂上から中蒜山頂上までの道で徐々に気温は上がり、蒸し暑くなり参加者の体力を奪っていった。中蒜山目前で体調不良者が出て、そのまま半数が断念、中蒜山から下山。残り半数は上蒜山まで登りきり下山。

 下山してから段々と体調不良者の体調も戻っていき、この登山で誰一人怪我人や命に別条なく帰ってきたことが、何よりのおかげだなと感じた。大難を小難に、小難を無難にしてくださった神様のお働きに感謝。

 下山後入浴。登山で時間が押してしまい、営火ではなく晩餐会という形で、スッタフ参加者合同で夕食をいただく。元々はグループファイヤーを行う予定だったので、多少形は違うが精神的交流を重視したく、私から参加者に2つ質問した。

 まず1つ目は、なぜ年代別キャンプに参加しているのか、キャンプに参加する理由とは何なのか。そして2つ目は、自分はどのような人間になりたいのか。

 1つ目は、私がまだ参加者側だった時にされた質問で、2つ目は、これから社会に出て行く年代の参加者に、なりたい自分を良く考える時間をもっと増やしていって欲しいと願っての質問だった。

 2つ目の質問の返答で「世のお役に、人のお役に立つ人になりたい。」と参加者の過半数が口を揃えたように言っていた。改めて信仰のあるところで育つ者が集まっていることを実感した。ああ、これが〝お道のわかば ″なのかと・・・。青少年育成に携われるこの御用のお役目を頂けることを有難く思った。

 最後の夜、消灯時間を少し伸ばし、参加者は灯りを囲んでの団欒を楽しんでいた。

 今年のアドベンチャーキャンプは、スタッフにとっても体力勝負の活動や内容が詰まっていて、十分な体力が必要なキャンプだったと思う。

 本部に着いて解散式を行う際、最初受付で会った子たちは、少し逞しくなり、やはり年代別キャンプは参加する側も、指導者側も色々学べて、両者ともお育て頂ける貴重な時間と体験が出来ると改めて思った。年代別キャンプのスタッフの御用に携われたこと嬉しく思った。また、これからの道のわかばの成長が楽しみだ。 (報告・庶務副長 矢野裕子)

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