2024 ジュニアキャンプ 胎金寺野営場(ご霊地)

ジュニアキャンプ
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活動報告

今回も晴天のおかげをいただき、年代別ジュニアキャンプを開催させていただきました。近年はコロナ禍の影響で参加者も減っていましたが、今年は参加者15名のおかげを頂き、コロナ禍以前のような活気を取り戻しつつあります。

35度を超える猛暑日の初日、参加者は期待と不安が入り混じった表情で教徒社前に集まりました。今年で3回目の参加の子、初参加の子など、住んでいる環境やキャンプ経験の有無など皆バラバラでしたが、一同揃って会堂広前に参拝し、心を1つにこれからの3泊4日のキャンプの安全祈願、また参加者の成長をお願いさせていただきました。

荷物点検では各自で持ってきた荷物を確認します。参加者の中には使う場面や用途に合わせてキレイにパッキングができている子や、使うものを雑多に突っ込んでいる子など様々で、スタッフがしっかりと1対1で荷物のまとめ方や、軽い荷物から詰めていき重いものはカバンの上方に置くことで重心が高くなり背負った際に楽になるなど、細かな指導を行います。規律訓練を終え、いざ胎金寺野営場へ出発。皆揃って野営場まで歩きます。炎天下の中、水分を補給しながら1歩1歩確実に歩みを進めていきます。その顔にはこれから始まる生活への不安や緊張感からか、険しい表情の子もいました。本部スタッフに迎えられ、いざ入山。山の中は木や土が日差しから守ってくれ、爽やかな風を感じることができました。開会式にて野営本部長より「生き力とはどんなものか考えてみてください」という激励を頂き、いよいよ山での生活が始まります。

まだ互いのこともよく分からない中、班長を中心に班員それぞれが声を掛け合い、分からないことは隊付のリーダーに尋ねながらテントの設営、カレーの調理を進めていきます。「僕は火おこしをする!」「野菜切るね」など元気な声が飛び交います。それぞれの得意、不得意を互いに補いながらの、あいよかけよの班生活の始まりです。1日目はそれぞれが好きなことを勝手にやっている、という印象でしたが、日を重ねていくごとに、1人で行っていたことを2人で協力し、初参加の子には上級生が優しく声をかけ、自分の体験を通して身に着けた技術を教えている姿も見られました。そんな参加者の成長に合わせて、それぞれの班サイトの風景も変わってきました。初めはテントとターフだけのサイトに門ができ、半分に切ったペットボトルをポリタンクの口に取り付けて簡易的な蛇口を作り、物干し場やかまども増え、どうしたらもっと生活を工夫できるかと皆で話し合う姿に、初日の不安や緊張は見る影もなく消えていました。

ジュニアキャンプには「チャレンジコーナー」という課目が存在します。全部で12課目存在し、1年間に4つの課目を履修し、3年間かけて様々な技術、知識を習得します。今回は「カヌー」「野営法」「自転車操法」「レザークラフト」でした。全員が初体験の課目では、1人では難しいことも皆で協力し互いに教え合い高め合いながら、全員無事4課目を終えました。参加者の感想でも「初めてのことを沢山学べてよかった」との声がありました。また日を重ねるごとに子どもたちも環境に適応し始め、朝のゲームでは互いに全力で競い、勝利に喜び敗北に涙すること、大切な経験をさせていただきました。キャンプファイヤーでは各班で工夫を凝らしたスタンツ(劇)で笑いと拍手が飛び交い、ソングとエールで名残り惜しい最後の夜を過ごしました。

最終日、お世話になった物にお礼を申しながら片付けを行います。テントは畳みながら期間中についた汚れを落としていきます。たくさんの工作物や工夫したサイトが空っぽになった時の子どもたちの表情には、達成感とほんのちょっぴりの物悲しさが見えました。閉会式では野営本部長より「生き力は見つかりましたか?」という問いがあり、参加者の一人が「どんな状況においても生きていける底なしの力、ということをこの4日間で見つけました。」と堂々と発表する姿を目の当たりにし、そこに確かな成長を感じました。隊の解隊も終わりいよいよ下山です。最後に野営場に感謝の挨拶を行い、本部会堂まで歩きます。初日と同じ道程ですが、子どもたちの目にはどう写っていたのでしょうか。 感想文は「当たり前と思っていることがそうでないことに気づいた」「普段の生活から離れ、今までの生活が不自由なくできていたこと、そしてその事に気づかなかったことに驚いた」「色々なものや人に助けられて生きているんだなと思った」などといったものが多くあり、当たり前の生活が有り難いものであったということを実際の天地自然の中で生活し、自分の体験を通して感じてくれたようです。そのことが何よりも嬉しく、ありがたく思います。最後に中3の参加者が口々に「来年はアドベンチャーキャンプに来ます!」と、来年への意気込みを語ってくれました。私たち指導者側も今年以上のより良いキャンプを目指し準備を進めていきます。送り出していただきました教会長先生をはじめ、少年少女会活動にご理解、ご協力いただいております皆様に御礼申し上げます。(報告・庶務副長 田中真喜雄)

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